「ホームページをリニューアルしたのに、思ったほど新患が増えない…」「MEO対策もやっているはずなのに、効果が実感できない…」
こんなお悩みを抱えている歯科医院の先生は少なくありません。実は、ホームページやMEO対策が「悪い」わけではないのです。
問題は、患者さんがどのような流れで歯科医院を探し、選んでいるのかという「見えない行動」を理解していないことにあります。
この記事を書いた人
患者さんの心理を理解する
患者さんには、歯が痛くなってから実際に来院するまでに、いくつかの「心理段階」があります。そして各段階で、異なる検索行動を取っています。
この流れを理解すれば、「どのタイミングで」「どんな情報を」「どこに配置すべきか」が明確になり、効果的な集患施策が見えてきます。
患者さん像をより具体的に描きたい場合は、ペルソナの作り方もあわせてご覧ください。
今回は、患者さんのカスタマージャーニー(来院までの道のり)と、各段階での具体的な検索行動を徹底解説します。
患者さんが来院するまでの5つのステージ
患者さんは、以下の5つのステージを経て来院します。
【ステージ1】認知段階「何か気になる…」
- 「最近、冷たいものがしみるな…」
- 「歯茎から血が出るけど、まあ大丈夫かな」
- 「そろそろ検診に行かないとな」
まだ具体的に歯科医院を探していない段階です。症状があっても「もう少し様子を見よう」と考えているか、漠然と「歯医者に行かなきゃ」と思っている状態です。
スマホを使って症状について調べる段階
- 「歯 しみる 原因」
- 「歯茎 出血 大丈夫」
- 「虫歯 放置 どうなる」
- 「歯医者 何年ぶり 恥ずかしい」
症状や悩みについての一般的な情報を求めています。
【ステージ2】情報収集段階「歯医者を探し始める」
- 「やっぱり痛みが引かない。歯医者に行こう」
- 「子どもが虫歯になったみたい。近くの小児歯科を探そう」
- 「この前の検診で指摘された親知らず、抜いたほうがいいのかな」
来院を決意し、具体的に歯科医院を探し始めます。多くの場合、スマートフォンで検索します。
スマホを使って歯科医院を検索する段階
- 地域+歯医者:「川崎 歯医者」「武蔵小杉 歯科」
- 地域+悩み:「川崎 親知らず 抜歯」「横浜 インプラント」
- 地域+特徴:「川崎 痛くない歯医者」「武蔵小杉 土日 歯科」
- Googleマップ:「現在地 歯医者」で検索し、地図上の医院を見る
歯医者を探し始める際にはほとんどの人が自身の住むエリア名(駅名)と掛け合わせて検索をします。
この段階で初めて「地域名」が入ります。そして、多くの患者さんは検索結果の上位3〜5件しか見ません。
【ステージ3】比較検討段階「どの歯医者にしようか」
- 「いくつか候補が出てきたけど、どこがいいんだろう」
- 「口コミの評価が高いところがいいな」
- 「家から近くて、夜遅くまでやってるところがいい」
検索結果やGoogleマップで見つけた複数の医院を比較検討します。この段階で医院のホームページ、Googleマップの口コミの内容が大きく影響します。

スマホで比較検討する段階
- 複数の医院のホームページを見比べる
- Googleマップの口コミを読み込む
- 医院の写真をチェックする
- 診療時間と予約方法を確認する
Googleマップ
- Googleマップの口コミ評価
- 口コミの内容
- 診療時間
- 医院の写真・雰囲気
- アクセス
ホームページ
- 診療時間
- 医院の雰囲気
- 院長、スタッフ
- 治療内容
- 料金
- 予約方法
- アクセス
| チェックする項目 | 詳細 |
|---|---|
| Googleマップの評価 | ★4.0以上が一つの判断基準 |
| 口コミの内容 | 最新の口コミ、具体的な体験談 |
| 診療時間 | 平日夜間や土日対応の有無 |
| 医院の雰囲気 | 外観・内観の写真、清潔感 |
| 治療内容 | 自分の悩みに対応しているか |
| 料金 | 保険診療か、自費の場合の費用感 |
| 予約方法 | 電話だけか、WEB予約可能か |
| アクセス | 駐車場の有無、駅からの距離 |
この段階で多くの患者さんが離脱します。ホームページの情報が不足していたり、古かったり、見づらかったりすると、別の医院を選ばれてしまいます。
【ステージ4】来院決定段階「ここに決めた!予約しよう」
- 「ここなら良さそう。予約してみよう」
- 「口コミも良いし、家から近いし、ここにしよう」
来院する医院を決定し、予約行動に移ります。
予約方法
- 電話をかける(営業時間内)
- WEB予約フォームから予約(24時間可能)
- LINE予約(対応している場合)
- 電話がつながらない、営業時間外
- WEB予約フォームが見つからない、わかりにくい
- 予約フォームが複雑で入力が面倒
- 初診の予約が取れない(数週間待ち)
せっかく来院を決めても、電話がつながらなかったり営業時間外だったりすると、患者さんは別の医院を探してしまいます。
また、WEB予約フォームが見つからない、あるいは見つかっても入力項目が複雑で面倒だと感じると、そこで諦めてしまう方も少なくありません。
さらに、初診の予約が数週間先まで取れない場合も、「痛みを我慢できない」「早く診てほしい」という患者さんは他院に流れてしまいます。
【ステージ5】来院後の評価段階「リピートするか、口コミを書くか」
- 「思ったより痛くなかった。次もここに来よう」
- 「先生が優しくて説明も丁寧だった」
- 「ちょっと待ち時間が長かったな…」
実際に来院し、治療を受けた後の評価段階です。この体験が次の行動に影響します。
来院後に取られる行動
- リピート来院(定期検診の予約)
- Googleマップに口コミを投稿
- 家族や友人に紹介
- または、別の医院を探す
良い体験をした患者さんは口コミという形で新たな別の患者さんの「認知段階」に影響を与えます。
ポジティブなものであれば新しい患者さんの感情にプラスの影響を与え、ネガティブなものはマイナスの影響を与えます。
つまり、口コミは新しい別の患者さんを誘引する資産でもあるのです。ポジティブな循環を生むにはこの口コミのサイクルは欠かせません。
だから必要な施策はこれ(各ステージに対応した具体的アクション)
患者さんのカスタマージャーニーを理解したうえで、各ステージに対応した施策を実施することが重要です。
【ステージ1:認知段階】への施策
| 施策例 | 内容 |
|---|---|
| MEO対策 | Googleマップ最適化で地域検索に表示される |
| Google広告、Instagram広告 | 症状・悩みを持つ潜在患者に広告を出稿し医院の存在を知ってもらう |
| ブログ記事(SEO記事) | 症状や悩みに関する情報を発信し潜在患者にアプローチ |
| SNS運用 | インスタなどで医院の存在を知ってもらう |
この段階の患者さんは、まだ「歯医者を探している」わけではありません。
症状や悩みに関する情報提供をすることで、「この医院は信頼できそう」という印象を持ってもらうことが目的です。
この「認知段階」へのアプローチは、「いますぐ患者」と「そのうち患者」の違いを理解すると、より効果的に設計できます。
【ステージ2:情報収集段階】への施策
| 施策例 | 内容 |
|---|---|
| MEO対策 | 「地域名+歯科」などで上位に表示されるように強化・改善を行う |
| Google広告、Instagram広告 | 「地域名+歯科」や「詰め物 取れた」などのいますぐ患者に広告を出稿し来院予約を促進する |
| ホームページのSEO対策 | 地域+診療内容のキーワードで上位表示をする |
検索結果の上位3〜5件にしか目を通さないため、検索上位に表示されることが最優先です。
MEO対策の第一歩は、Googleビジネスプロフィールへの登録から始めましょう。
【ステージ3:比較検討段階】への施策
| 施策例 | 内容 |
|---|---|
| ホームページの充実 | 医院の特徴・院長/スタッフ紹介(顔写真付き)・治療内容・症例写真・患者さんの声・料金表・予約方法を網羅 |
| Googleマップ口コミの管理 | 来院時に口コミ依頼・悪い口コミへの丁寧な返信・定期チェック |
| 医院の写真を充実 | 外観/内観/診療室/待合室/設備/スタッフ集合写真をプロ品質で掲載 |
| 強みの明確化 | 「痛みに配慮」「個室対応」「最新設備」など他院との違いを言語化 |
この段階で患者さんは複数の医院を比較しています。他院よりも「ここが良い!」と思ってもらえる情報を提供することが重要です。
ホームページに何を載せるべきかは歯科医院のホームページに掲載すべき11の必須要素、Googleマップの写真で閲覧数を伸ばす方法はMEO対策|写真と画像で閲覧数アップで詳しく解説しています。
【ステージ4:来院決定段階】への施策
| 施策例 | 内容 |
|---|---|
| WEB予約システムの導入 | 24時間予約可能・シンプルで入力しやすいフォーム・予約確認メールの自動送信 |
| LINE予約の導入 | LINE公式アカウントから直接予約・若い世代への対応強化 |
| 電話予約の最適化 | 営業時間の明示・留守電での折り返し連絡対応 |
| 予約ボタンの目立つ配置 | ホームページ上部・サイドバー・下部・スマホ固定ボタンで離脱防止 |
せっかく「ここに決めた!」と思ってもらっても、予約が面倒だと離脱してしまいます。予約のハードルを徹底的に下げることが重要です。
予約や問い合わせにつながらないときは、ホームページから問い合わせが来ない理由と対策もあわせてチェックしてみてください。
【ステージ5:来院後の評価段階】への施策
| 施策例 | 内容 |
|---|---|
| 良い患者体験の提供 | 丁寧な説明・痛みへの配慮・待ち時間の短縮・清潔な院内環境 |
| 口コミ投稿の促進 | 来院時に「良ければ口コミをお願いします」と声がけ・QRコードカードの配布 |
| 定期検診の案内 | 次回予約の提案・リマインドメール/LINE配信で来院間隔を維持 |
| LINE公式アカウント活用 | 定期的な情報配信・予約リマインド・患者さんとの接点維持 |
来院後の良い体験が、次の患者さんの「認知段階」につながります。良い口コミが増えれば増えるほど、新患獲得のサイクルが回り始めます。
まとめ:患者さんの行動を理解すれば、やるべきことが見えてくる
患者さんは、「歯が痛い」と感じてから実際に来院するまでに、5つのステージを経ています。
- 認知段階:症状や悩みを自覚
- 情報収集段階:歯科医院を検索し始める
- 比較検討段階:複数の医院を比較する
- 来院決定段階:予約する
- 来院後の評価段階:リピートまたは口コミ投稿
そして各ステージで、患者さんの検索行動や重視するポイントは異なります。
重要なのは、各ステージに対応した施策を実施することです。
| ステージ | 取り組むべき施策 |
|---|---|
| 認知段階 | ブログ記事・SNS・地域広告 |
| 情報収集段階 | MEO対策・SEO対策 |
| 比較検討段階 | ホームページ充実・口コミ管理 |
| 来院決定段階 | WEB予約・予約導線の最適化 |
| 来院後評価段階 | 良い患者体験・口コミ促進 |
「ホームページを作ったのに患者さんが来ない」のは、ホームページが悪いのではなく、患者さんのカスタマージャーニー全体を見ていないからかもしれません。
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