求職者向けに会社の魅力をアピールするために制作する「採用動画(リクルート動画)」。採用活動の新たなコンテンツとして注目されている手法ですが、「費用の相場が分からない」という方は多いのではないでしょうか?
採用動画の相場にはかなり幅があるため、内容の違いを理解した上で予算を決めることが大切です。この記事では、費用別の特徴や制作時のポイントなどについて詳しく解説します。
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採用動画の制作費用の相場と制作内容例を解説!
| 相場 | 動画の制作例 |
| 50万円以下 | 会社の簡単な紹介 社員の短いインタビュー |
| 50~80万円 | 基本的な会社紹介 社員のインタビュー |
| 80~100万円 | 会社の詳しい紹介 社員のインタビュー |
| 100~200万円 | 会社の魅力を深掘り 社員のインタビューや座談会 高度な技術の撮影・編集 |
| 200万円以上 | 企業ブランディング 長尺の社員インタビューや座談会 高度な技術の撮影・編集 |
採用動画の制作にかかる費用は、安ければ50万円以下、高ければ200万円以上かかります。相場にこれだけの差があるのは、動画の長さや内容による違いです。
一般的に安い動画は簡単な撮影・編集で制作されており、必要最小限の内容になります。一方、費用が高い動画は情報量が豊富で、撮影・編集にも視聴者の目を引く工夫があります。
ただし、重要なのは「目的に合った採用動画を作ること」です。そのため、金額だけを見て制作会社に依頼してしまうと、安くても高くても採用活動の効果が得られない可能性があります。
【費用別】採用動画の特徴やメリット・デメリットは?
採用動画は制作費用の価格帯によって、内容や仕上がりに違いが生まれます。ここでは、主な価格帯別に特徴やメリット・デメリットについて見ていきましょう。
50万円以下
| 特徴 | シンプルな構成 必要最小限の情報量 |
| 時間の目安 | 2~3分 |
| 制作期間 | 1ヶ月以内 |
| メリット | 費用が安い 制作期間が短い |
| デメリット | 情報量が限られる 凝った映像は作れない |
50万円以下で作る採用動画は、シンプルな構成で撮影・編集も簡単に済ませるのが一般的です。内容としては、簡単な会社紹介や短い尺の社員インタビューなどの制作に適しています。
メリットは費用が安く、制作期間が短いことです。しかし、伝えられる情報が限られることや、会社の個性を引き立てるような凝った映像を作れないことなどがデメリットです。
50~80万円
| 特徴 | 適度な情報量 基本を押さえた構成 |
| 時間の目安 | 3~8分 |
| 制作期間 | 1~1ヶ月半 |
| メリット | 基本的な情報を入れられる 求職者の理解が深まる |
| デメリット | 自由度はやや低い |
50~80万円くらいの採用動画は、会社の基本的な情報が十分伝わる内容に仕上がります。事業内容・オフィスの雰囲気・社員のインタビューなどを無理なく詰め込めるので、求職者の会社に対する理解が深まります。
ただし、この価格帯のプランは作業内容が限られていることがあります。そのため、「より詳しい情報を入れたい」、「映像にインパクトを出したい」といった場合には、さらに上の価格帯のプランが適していると言えます。
80~100万円
| 特徴 | 見応えのあるボリューム 豊富な情報量 |
| 時間の目安 | 8~10分 |
| 制作期間 | 1ヶ月半~2ヶ月 |
| メリット | 内容の自由度が高い インパクトが強くなる |
| デメリット | 内容が緩慢になることがある |
制作費が80~100万円くらいになると、採用動画の内容はかなり充実したものになります。詳しい会社紹介、何人かの社員インタビューや座談会など、会社の魅力や雰囲気がじっくり伝わる動画を制作できます。
また、複数のカメラを使ったり、プロのモデルやナレーターなどを起用するなど、低価格のプランではできない動画制作も可能です。
一方で、動画の内容やコンセプトなどにまとまりがなければ、ただ尺が長いだけの緩慢な動画になってしまうため、注意が必要です。
100~200万円
| 特徴 | 見応えのあるボリューム 高度な技術の撮影・編集 |
| 時間の目安 | 10分以上 |
| 制作期間 | 2~3ヶ月 |
| メリット | 会社の魅力を深掘りできる 長く使える動画になる |
| デメリット | 内容が緩慢になることがある |
100~200万円で制作する採用動画は、CM風やドキュメンタリー風など、より本格的な内容に仕上がります。すでに会社のことを知っている求職者に対しても、会社の魅力を深掘りして発信することが可能です。
撮影には複数のカメラやドローン、CGなどを使ったり、プロのモデルや役者を起用したりできます。また、社員のインタビューや座談会、職場の1日の流れなどもたっぷり紹介できるので、求職者のニーズを満たせるというメリットがあります。
長尺になるので視聴者を飽きさせない工夫が必要ですが、丁寧に作り込んだ動画は長期間にわたって使い続けられます。
200万円以上
| 特徴 | ブランディングも含めた構成 高度な技術の撮影・編集 |
| 時間の目安 | 10分以上 |
| 制作期間 | 3~4ヶ月 |
| メリット | 会社全体をアピールできる 幅広いターゲットに届く |
| デメリット | 制作会社によって効果に差がある |
200万円以上かけて制作する採用動画は、企業のブランディングも含めた構成になるのが一般的です。ブランディングとは企業のイメージを広めるための戦略で、採用活動においても「求職者の理解が深まるのでミスマッチが減る」などのメリットがあります。
もちろん、撮影や編集に高度な技術を用いたり、タレントをイメージキャラクターにするなどの制作方法も可能です。
ただし、制作会社によっては思うような効果を得られないことがあるため、実績のある業者に依頼することが重要です。
採用動画を制作する時の6つのポイント
採用動画を制作する際は、上記のような点を意識すると効果が表れやすくなります。具体的なポイントについて解説しましょう。
1. 目的やターゲットを明確にする
採用動画の企画を考える上でまず必要なのは、「誰にどんな情報を届けたいか」を明確にすることです。言い換えれば、「会社が求める人材」に「この会社で働きたいと思ってもらえるような情報」を提供することが目的となります。
ターゲットとなる人物像が具体化されると、その人材が求める情報も明確になります。性別や年齢層などはもちろん、「コミュニケーション能力に長けた人」、「キャリア志向が強い人」など、性格や価値観を具体的に想定するのも有効です。

2. テーマやコンセプトを決める
採用動画で紹介するのは、主に会社の特徴や魅力です。しかし、アピールしたい点が絞られていないと、求職者の興味を引く内容に仕上げることはできません。
動画のテーマやコンセプトは、2~3つ程度に絞ることがおすすめです。企画の段階でこの点が明確になっていれば、動画の構成や演出などが決まりやすくなります。
3. 倍速でも見やすい編集にする
動画を倍速で視聴する人は急速に増加しており、20~30代では半数以上の人が「倍速視聴の経験がある」と答えているデータもあります。そのため、採用動画も倍速視聴されることを前提に編集する方が、効果を上げられる可能性があるのです。
特に意識したいのは、端的で読みやすいテロップです。長文のテロップは避け、倍速でも無理なく読めるコンパクトな文字数を心がけるとよいでしょう。また、ナレーションやインタビューに字幕を付けるのはもちろん、強調したい情報もテロップにすると視聴者に伝わりやすくなります。
4. 動画の活用方法を考える
せっかく採用動画を作っても、多くの求職者に視聴してもらえなければ、求める人材を得ることはできません。そこで、制作した動画をどのように活用するのか、最初の段階で決めておきましょう。
採用動画の公開場所として多いのは、会社説明会や会社のホームページです。また、若い世代の求職者の中には、YouTubeやSNSなどで視聴する人も多くいます。
動画を公開する媒体に合わせて、動画のスタイルを決めるのも重要です。会社説明会では長尺の動画、SNSではショート動画など、求職者が視聴しやすいスタイルを選びましょう。

5. 使用権や著作権などを確認する
採用動画をいろいろな媒体で公開する際に確認しておきたいのが、動画の使用権や著作権などです。動画内で使用している楽曲の著作権、出演しているモデルやタレントの肖像権など、動画制作にはいろいろな権利が関わるのが一般的です。
「制作会社に費用を払ったのだから、完成した動画は依頼主のもの」と思われがちですが、著作権法上は動画の著作権は制作者側にあります。そのため、様々な媒体で使い回したり、勝手に編集したりすると、著作権を侵害する恐れがあります。
権利の所在があいまいになってしまうこともあるため、公開後にトラブルに発展しないよう、必ず制作会社と契約する際に確認しておきましょう。
6. 制作会社とこまめに連絡を取る
採用動画か完成するまでには、早くても1ヶ月以内、長ければ3~4ヶ月くらいかかります。この制作期間中は、定期的に制作会社と連絡を取り合うことをおすすめします。
情報共有しておきたいのは、完成予定日や納品日、動画制作の進捗状況などです。例えば、制作中の動画を定期的にチェックできれば、万が一期待する内容になっていない場合でも、速やかに修正依頼できます。
連絡を怠らない制作会社は信頼性が高い証でもあります。担当者との連絡の取り方や頻度などを、最初に確認しておくと安心です。
採用動画の費用を安く抑える5つのポイント!
採用動画は費用をかけるほど凝った仕上がりになりますが、こだわりを詰め込み過ぎると予算を大幅にオーバーしてしまいます。そこでここからは、費用を安く抑えるポイントについてご紹介しましょう。
1. 動画の時間を短くする
動画の時間が長ければ、当然ながら撮影や編集にも時間がかかります。そして、その分だけ人件費がかかるため、費用を安く抑えるには動画の時間を短くすることが一番です。
長尺の動画にはたくさんの情報を入れられますが、視聴者が飽きて途中で離脱してしまうリスクも高くなります。特にSNSではショート動画の人気が高いため、必ずしも長尺の動画の方が効果が高くなるとは言いきれません。
シナリオや絵コンテの段階で動画の内容を長く感じるのであれば、コンパクトにまとめ直す方が費用も手間もかからずに済みます。
2. 簡単な方法で撮影する
撮影にCGやドローンを使ったり、撮影場所としてスタジオなどを借りたりすると、その分費用が高くなります。撮影にかかる費用を安く済ませたい場合は、簡単な機材を使用し、社内で撮影するのがおすすめです。
昨今は、スマホの撮影でもクオリティの高い動画を作ることが可能です。ライティングや背景などを工夫するだけで見栄えが良くなるので、ぜひ制作会社に相談してみましょう。
3. 撮影期間を短くする
撮影でカメラや照明などをレンタルする場合、日数が多いほど費用がかかってしまいます。そのため、撮影スケジュールをなるべく短い日数にまとめて、効率よく撮影することが大切です。
また、撮影場所を増やし過ぎないことも、スピーディーに撮影を終わらせるコツの一つです。会社のリアルな雰囲気が伝わるよう、撮影場所は社内に限定して、短期間で終わらせるようにしましょう。
4. 社員が出演する
モデルやタレントなどを起用する採用動画もありますが、プロの演者に払う出演料は制作費が高くなる要因の一つです。
一方、出演者を社員のみにすれば、人件費を大幅に抑えられます。社員のインタビューや社員自らが行う会社紹介は、会社や仕事の魅力が伝わりやすく、求職者にも好まれるコンテンツです。様々なタイプの社員を起用すれば、会社の多様性のアピールにもなります。
5. 手間のかかる編集はしない
編集は動画制作の中でも特に時間がかかる作業です。この工程をできるだけ簡単に済ませると、制作日数が減って費用を削減できます。
例えば、「カット数を細かく割らない」、「テロップはシンプルにする」、「楽曲や効果音を多用しない」など、編集作業を増やさない工夫はいくつもあります。
ただし、動画がシンプルになり過ぎると単調になってしまうため、適度なアクセントは必要です。アピールしたい部分はきちんと作り込むなど、動画の中でメリハリをつけるとよいでしょう。
採用動画の最新トレンド3選!
動画の視聴スタイルの変化などに合わせて、採用動画にもトレンドが生まれます。昨今人気が高いのは、上記の3種類の動画です。詳しく解説しましょう。
1. ショート動画
TikTok・YouTubeショート・Instagramリールなどのショート動画は、20~30代の求職者の重要な情報源となっています。採用動画のターゲットが若い世代の場合、30秒から1分以内のショート動画は大きな効果を生むコンテンツだと言えます。
採用動画のショート動画は、会社に興味を持ってもらうきっかけとして役立ちます。目を引くビジュアルや端的な情報で求職者の興味を引き、本編の動画や採用サイトなどへ誘導する手法が有効です。
2. インタラクティブ動画
インタラクティブ動画とは、画面に表示される選択肢などをクリックすることで、ユーザーの知りたい情報に切り替わっていく動画のことを言います。インタラクティブ(双方向)という名前が示す通り、ユーザーが能動的に視聴できる動画で、途中で離脱する人が減るなどのメリットがあります。
採用動画をインタラクティブ動画にすると、求職者が見たいコンテンツを簡単に選べるようになります。また、採用サイトやエントリー画面などに誘導することもできるため、応募者数の増加にもつながります。
3. 密着動画
社員の1日に密着するドキュメンタリー風の動画は、求職者の関心が高い人気のコンテンツです。仕事内容や職場の雰囲気などがリアルに伝わるため、求職者の理解が深まる効果があります。
密着動画を撮る時は、まずシナリオや絵コンテなどで時系列を整理することがおすすめです。撮影したいポイントをまとめておくことで、長時間の密着でもスムーズに撮影できます。
まとめ
動画で情報収集する求職者が増えている昨今、採用動画を発信することは会社の採用活動に大きな効果をもたらします。ただし、制作費の相場にはかなりの差があるため、単純に金額だけで決めるのではなく、内容に関して熟考することが重要です。
採用動画を作る目的や届けたいターゲット、アピールしたい会社の魅力などを具体化して、求職者の心に訴えかける採用動画を制作しましょう。

